ドローンで本当に農薬散布できているかを実証

先日ご依頼いただき茨城県内サツマイモ圃場で農薬散布のを行った際、茨城県西農業協議会の方のご協力のもと散布の感水試験を行いました。

感水試験というのは、圃場の中のランダムな位置に「葉に見立てた白い紙」を設置し、きちんと散布されているか、散布ムラの程度はどの程度かを調査するものです。

試験紙の水分が当たった部分は青く変色します。

以下がその試験結果の一部です。

葉のオモテ面全体にまばらに散布ができています。害虫が青い部分の一部を食べることで農薬が効きます。

手散布(ブームスプレイヤー)では大きく薄めた農薬を使用しているため、感水紙全体に農薬が付着します。です。ドローン散布と薬剤自体の散布量は同じです。

各圃場計30箇所近くで試験を行いましたが、どこでも同様の結果が得られました。

試験を担当してくださった職員の方からは、「付着密度からいうとドローン散布の効果は十分であると考えられる」という所見をいただきました。

害虫が薬剤付着した葉の一部分を食べることで殺虫効果が出るため、試験結果程度の散布密度があれば害虫は付着部分を高い確率でかじることになるためです。

葉ウラにはほとんど散布できていませんが、葉のオモテにさえ付着していれば農薬の効果は発揮されるため散布不良ではありません。動噴やブームスプレイヤーでも同様の結果となります。

ドローン散布で使用する農薬は非常に濃いです。

(ただし10aあたりに散布する農薬原液の量は手散布と同じです。)

「ドローンで本当に散布できているのか?」

と不安になってしまいますが、この度の試験でもきちんと散布できていることが立証できました。

皆様も農業ドローンをお使いの際は、ラベルどおりの使用方法で使いましょう。